板金塗装屋の資格について

板金塗装を営む会社で、まず仕事を出して安全だと言える企業の判断基準として、その会社(工場)が国家資格を持っているか?というポイントがあります。

有名な資格として、「指定工場」と「認証工場」があります。

指定工場」は別名民間車検場と呼ばれ、陸運支局になり代わって車検(検査)を行うことができる工場を示します。そのため陸運局と同等の検査ラインを自社の工場に有しています。

国から代わりに検査を行うことを「指定」されているので「指定工場」と呼ばれます。

実際の車検の検査を自社で行うことが可能なので、検査終了後、必要書類(車検証・点検整備記録簿など)を陸運支局に持ち込めば新しい車検証を発行してくれます。

それに対し認定工場は、車の点検整備や修理等は指定工場と同様にできますが、検査ラインを自社に持ってはおりませんので、実際の検査は陸運支局に直接持ち込む必要があります。

そのため、もし検査に不合格箇所があった場合は、一旦車を工場に持ち帰って整備し、再度陸運支局に持ち込む形になります。しかし、お客様の視点では、別に指定工場であろうが、認証工場であろうが業務的には関係ないですね。

なお民間の整備工場が「指定工場」や「認証工場」と認定されるためには、国が定めるとても厳しい認定基準に合格しなければなりません。

そのため工場は、国からの厳しい認定基準をクリアするために、高い検査機器を設備したり、国家資格者(国家整備士)を揃えたりしています。

ちなみに指定工場では自社で検査ができますが、もし万が一検査基準に満たない車を合格にしてしまいそれがバレると、営業停止という重い処分が待っています。ですので指定工場の検査は、陸運局の検査基準よりも若干厳しい基準で検査し、整備不良の車をとにかく出さないようにしています。

板金塗装屋にも指定工場、認証工場の違いはあれど、まずこのどちらかを有していない場合、あまり信用はしない方がいいかもしれません。やはりちゃんと国家資格のある企業の方が安心できますよね。

あと敢えてどちらがいいの?と言われればですが、傾向として「認証工場」は、「ある程度時間が掛かるが、費用がお得になりやすい」傾向があるのかなと思います。その理由は、指定工場のように自社内に検査ラインを持っていないので、陸運局に何度か足を運ばなければならないからです。「指定工場」は、指定工場であり続けるために、厳しい規定を守らければならない、例えば、検査ラインを設置するために検査にかかるスペースや設備が必要ですし、国家資格取得者を雇わなければなりませんので、費用が認証工場に比べて少し高めになることが多い気がします。が、スピードは断然自社に指定ラインを持つ指定工場の方がいろいろ早いですよ。